議会活動報告

登戸研究所展示資料館の支援を~「秘密中の秘密」は国際法違反を隠すため

2014年1月10日

DSCF5611安倍首相が国民の猛反対を押し切り成立させた「機密保護法」は、国民の目・耳・口をふさいで「海外で戦争する国」づくりを進める点とともに、「なにが秘密か、それも秘密」という点も大問題になっています。

登戸研究所では、スパイ機材・生物化学兵器・偽札・風船爆弾などが研究され、研究所の敷地、建物の内外では憲兵が警戒して一般の人は近づくことはできませんでした。研究所の内部でもどこでどのような研究を行っているのかを隠すため人の出入りが厳しく制限されていました。

日中戦争がはじまり長期戦になるにつれ日本軍は貨幣を使った謀略、経済戦争としての偽札工作を考えます。偽札を流通させインフレーションをもたらし中国経済を混乱に陥れるとともに、偽札で現地で物資を調達し戦争をやりやすくするためです。日本軍は偽札作戦に莫大な資金と人を投入します。

国家が偽札製造を行うことは国際法的にも道義的にも問題となるため、その部隊(第3科)は建物の周囲を高い塀でかこみ、所員同士が第3科について私的に語ることを禁止します。敗戦時には、偽札をはじめ第3科に関する資料はほとんど焼却し、戦後においても第3科は一部の所員が証言を行うまでほとんど実態がわかりませんでした。

「面接、作文、健康診断があり合格者は学校に通知がありました。入所決定の後、憲兵本部から身辺調査があった様です(3科に決定するため)。北方班で作っている製品が何のための物だったのか極秘のため知らなかった人が多いようでしたが、お札を作っているのは噂で知っていたがお互いに口に出すのは禁じられていました」と元所員が川崎市民が行ったアンケートに第3科の秘密性を証言しています。そしてこの「秘密性」は最高刑が死刑の「軍機保護法」で守られます。

国家の「秘密」は、安全や保安上からの理由ではなく、国家の犯罪行為など世間に知られると都合の悪いことを隠すためのものであることを、登戸研究所の歴史は教えています。

2013年12月の川崎市議会で、斉藤議員は、「戦後10年以上たっているのに私の父などは、ここは見てはいけない、話をしてもダメなところ、恐ろしいところ、と話していたことを今でも鮮明に覚えています」と、登戸研究所のこうした性格を指摘して、平和教育・歴史教育のため登戸研究所展示資料館への支援や、川崎市文化財保護活用計画案の中での活用を求めました。

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登戸研究所製の偽造中国交通銀行10元券裁断される前の未完成品。(明治大学ホームページより)